聖路加国際病院理事長 日野原 重明 4.体温の調節私たちの体は一定の体温が保たれているのですが、大人では36.5℃、子どもでは37℃の線以上に体温が上がるのを発熱状態というのです。 ところが、人間が外界の微生物などの感染を受けると、発熱状態となるのですが、体温が高くなると、間脳の中の発熱中枢は敏感に働いて発熱状態となります。これに対して間脳の中の発汗中枢が働くと発汗し、これによって体温が下がるのです。 一方、体温が下がるようなことが起こると、そのからだは身震いを反射的に起こして、熱を発生させるというメカニズムも起きます。このように筋肉が収縮すると熱を発生し、体温の低下を戻すような生体の働きが起こるのです。 以上は健康維持のための人体の反射的、または自動的防禦作用といってよいものです。以上数々の例を述べましたが、このような防禦機構により私達のからだはうまく調節され、健康が維持されているのです。
1.老人の心の健康 |
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