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No.1 職場のメンタルヘルス活動の実際

(社)日本精神保健福祉連盟 常務理事大西 守
イラスト 川村 千夏


事業場外資源、 他職種との連携のあり方

常勤産業医がいない職場が多い現状を考慮すると、産業看護職や人事労務担当者などが外部の専門機関や他職種に当該労働者を紹介したり、 援助を依頼する実務を行うことが多いでしょう。 つまり、職場内外での連携をいかにスムーズにはかれるかが成功の鍵となります。連絡調整役として人事労務担当者、産業看護職、心理相談担当者、カウンセラーなど常勤の役割が期待されますが、こうした人たちの職場での立ち場(身分)が十分でないことが多く、職場上層部の理解と支援が求められます。

親しい関係にある外部機関への依頼は、 電話1本で済まされることも少なくありませんが、 そうした場合でも文書による依頼(紹介状、 医療情報提供書など)が原則です。医療・保健福祉分野の慣習として、 文書で依頼があった場合には文書で返答されるのがほとんどだからです。 依頼したものの、 その後の経過が不明になるといった事態を避けるためにも文書での依頼を心がけたいものです。

依頼先として、一般的な精神科医療機関をはじめ、産業保健推進センター、地域産業保健センター、精神保健福祉センター、保健所、労災病院・勤労者メンタルヘルスセンターなどがあげられます。また、EAP(従業員支援プログラム)を活用する職場が広がっています。

おわりに

職場でのメンタルヘルス活動の現状は
職場において「できること」「できないこと」を確認する
カウンセリングの限界を意識する
職場でのリスクマネジメントと守秘義務との関係は
本人・家族へのアプローチは「事例性」が優先される
事業場外資源、 他職種との連携のあり方
おわりに

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